【もう献立で悩まない】曜日固定の「ゆるローテ献立」で料理がグッとラクになる

現代の生活はとにかく忙しく、仕事や家事、育児などで1日があっという間に過ぎていきます。そんな中で、毎日欠かさずやってくるのが「ごはんを作る」というタスク。朝から夜までバタバタしているのに、夕方になると頭を切り替えて献立を考え、買い物や調理までこなさなければいけません。

「何を作ろう？」と考える時間が積み重なり、それが知らず知らずのうちに大きなストレスになっている人も多いのではないでしょうか。特に共働き家庭や子育て中の家庭では、この負担はさらに大きくなりがちです。

毎日の「献立どうしよう…」が地味にストレス

毎日の食事作りで意外と負担になるのが、「今日なに作ろう…」と考える時間です。ただでさえ仕事や家事で忙しいのに、その合間に毎回ゼロから献立を考えるのは、頭も気力も使うなかなかの重労働。

冷蔵庫を開けて食材とにらめっこしながらメニューを組み立てるのも、時間がかかってしまい、地味にストレスがたまる作業ですよね。さらに、家族の好みや栄養バランス、調理時間まで考えると、負担は思っている以上に大きくなります。

このような小さなストレスが積み重なることで、「献立を考える」という行為そのものが嫌になってしまうこともあります。そうした悩みをまとめて減らしてくれるのが、「ローテ献立」という考え方です。

「ゆるローテ献立」ってなに？どうしてラクになるの？

「ゆるローテ献立」とは、献立を曜日ごとにざっくりと固定してしまうシンプルで続けやすい方法のことです。毎日違う料理を考えるのではなく、「この曜日はこの系統の料理」とあらかじめ枠を決めておくことで、迷う時間と労力を大幅に減らすことができます。

たとえば、月曜日は丼もの、火曜日は麺類、水曜日は炒めもの、木曜日は冷凍アレンジ、金曜日はカレー系、土曜日はワンプレート、日曜日は自由または外食といった具合に、あらかじめ“系統”を決めておきます。これによって、献立を考える作業が一気にシンプルになり、気持ちにも余裕が生まれるのです。

この方法の良いところは、細かいルールを作りすぎない“ゆるさ”にあります。たとえば、月曜日に親子丼と決めてしまうと気が重くなってしまいますが、「丼もの」とだけ決めておけば、親子丼でも、ツナマヨ丼でも、その日の気分や冷蔵庫の食材に合わせて柔軟に対応できます。

こうしておくことで、毎日ゼロから献立を考える必要がなくなり、自然と迷う時間が短縮されるだけでなく、買い物や調理の段取りも整いやすくなります。また、家族に「今日は○○の日だよ」と伝えるだけで理解してもらえるため、協力も得やすくなるという意外なメリットもあります。細かく決めすぎない“ゆるさ”こそが、長く続けられる秘訣なのです。

私が実践している“1週間ゆる献立ローテ例”

実際に私が取り入れているローテ献立の一例がこちらです。

曜日ごとに大まかなメニュータイプを決めておくだけで、買い物や調理がぐっとラクになるだけでなく、日々の段取りにもリズムが生まれます。毎週繰り返すうちに、自然とパターンが体に染みついてくるので、何を作るかで悩む時間が劇的に減っていきます。

また、献立の系統が決まっていると、買い物リストもある程度固定されてくるので、まとめ買いや冷蔵庫の管理も格段にしやすくなります。

このように「系統」で決めておくだけで、食材の使い回しがしやすくなり、買い物・準備・調理がスムーズになるのはもちろん、献立全体に“ゆとり”が生まれます。たとえば、月曜の丼もの用に買った食材を、水曜の炒めものに回すといった工夫も自然とできるようになり、冷蔵庫の中がスッキリと整理される感覚を味わえるはずです。

また、家族にも「今日は麺の日」「金曜はカレーの日」といった共通認識ができるため、夕食に対する期待感や楽しみも増し、食卓がちょっと明るくなる効果もあります。

「固定化」のメリットとデメリットを正直に解説

ローテ献立にはメリットがたくさんありますが、もちろん注意点もあります。実践する前に両方をしっかり理解しておくことで、上手に使いこなせるようになり、長く続けるためのコツも見えてきます。

特に最初のうちは、メリットとデメリットを把握したうえで「自分の生活リズムに合う形」に調整することが大切です。

メリットは以下の通りです。

献立をあらかじめ固定しておくと、「今日何にしよう？」と迷う時間がぐっと減るだけでなく、買い物リストもある程度決まってくるので、余計な買い物が減って節約効果も期待できます。さらに、毎週同じパターンを繰り返すことで、調理や後片付けの段取りも自然と最適化されていきます。

たとえば、麺の日にはゆで時間に合わせて副菜を準備したり、炒めものの日は下ごしらえをまとめて済ませるなど、ちょっとした工夫で家事全体がスムーズになります。こうした積み重ねによって、料理がぐっとラクになるのです。

デメリットはこちら。

一方で、毎週同じような献立が続くと、どうしても飽きが来ることがあります。特に子どもがいる家庭では、「またこれ？」という声が出ることもあるかもしれません。また、家族の予定によっては想定通りに進まない日もありますし、外食や来客で予定がずれることもあるでしょう。

そんなときは、無理に固定にこだわらず、「この日はちょっと変えてみよう」「今日は自由デーにしよう」と柔軟に対応することが大切です。ローテ献立はあくまで“ラクするための仕組み”なので、自分や家族の状況に合わせて調整していくことで、長く心地よく続けられるようになります。

続けるための“無理しないコツ”3つ

ローテ献立を続けるコツは、何よりも「完璧を目指さないこと」です。最初からきっちりと決めすぎると、少し予定が崩れただけでストレスになってしまい、続けるのが苦しくなってしまいます。多少のブレや例外を許容しながら、自分に合ったペースで続けていくことが、長続きのカギです。ちょっとした工夫や工夫の積み重ねで、献立作りはぐっとラクになっていきます。

毎週完全固定じゃなくても大丈夫（疲れた日はレトルトでもOK）

「毎週必ずこのメニュー」と決めなくても、ざっくりした方向性だけで十分です。たとえば、月曜は丼ものと決めていても、疲れている日はレトルトカレーに切り替えたり、冷凍食品で済ませてもOKです。無理をせず、自分の体調や気分を優先しましょう。

週1だけ「好きなものデー」を作る

ローテ献立に少し“遊び”を入れることで、飽きがこない工夫になります。家族のリクエストを取り入れるのもおすすめです。「金曜は好きなものデー」としておけば、その日だけは自由にメニューを選べるので、ちょっとしたご褒美にもなります。

食材が足りない日は“似た系統”で代用する柔軟さを持つ

買い物に行けなかったり、冷蔵庫の中身が少なかったりする日は、無理に決めた献立を再現しようとせず、似た系統の料理で対応すればOKです。たとえば、焼きそばのつもりだったけれど野菜が足りなければ、うどんで代用したり、炒めものに切り替えたりと柔軟に考えることで、負担がぐっと軽くなります。

特に、疲れた日に無理をしない・一部を変えて楽しむという“ゆるさ”が、長く続けるための最大の秘訣です。毎回完璧を求めるよりも、少し手を抜いたりアレンジを加えたりすることで、心に余裕が生まれ、結果的に続けやすくなります。ローテ献立は“自分を縛るルール”ではなく、“自分を助ける仕組み”として考えると、うまくいきやすいですよ。

ローテ献立は“手抜き”じゃない。暮らしを整える知恵です

ローテ献立は、忙しい毎日の中で家事の負担を軽くし、日々の生活を少しずつ快適に整えていくための、シンプルだけれどとても効果的な工夫です。毎日の献立を考える時間や手間が減るだけでなく、調理・買い物・片付けといった一連の家事の流れ全体に余裕が生まれます。

その結果、慌ただしい平日の夜にも「ちょっと一息つける時間」を確保できたり、家族と過ごす時間が少し増えたりと、暮らし全体がじわじわと整っていく感覚を得られるのです。

特にポイントになるのは、「無理なく続けられる仕組み」を自分なりにデザインすることです。例えば、忙しい日は冷凍食品やレトルトをうまく活用し、余裕がある日に少し手の込んだ料理を楽しむといったように、柔軟なバランスを保つことでストレスを最小限に抑えられます。

また、家族全員がローテ献立のルールを理解していれば、「今日は何？」と聞かれても説明しやすく、家族の協力も得やすくなるというメリットもあります。

「手抜き」ではなく、自分と家族が無理なく心地よく過ごすための“生活の仕組み”を整えること。それこそが“ゆるローテ献立”の一番の魅力であり、続けるほどにその効果を実感できるようになります。忙しさに流される毎日に、ちょっとした秩序と安心感をもたらしてくれる頼もしい味方。それがこの献立法なのです。